毛皮の価値が大きく下落する可能性
動物愛護の観点から、近年、毛皮産業には特に厳しい目が向けられています。
外国では毛皮の非買運動も活発なほどです。
それを受けて、大手のファッションブランドも次々と「脱毛皮」宣言を出しています。
たとえば2016年にはアルマーニが毛皮の使用を全ブランドで廃止することを決定しましたし、翌年にはグッチがミンク、タヌキ、ラビット、コヨーテを原料とするリアルファーを廃止することを発表しました。
それに続いて、ヴェルサーチやバーバリー、ジミーチュウ、マイケル・コースも脱毛皮を宣言、極めつけにシャネルが毛皮と爬虫類などのエキゾチックレザーの廃止を発表しています。
加えて、近年の技術革新によってリアルファーより温かいフェイクファーも登場しました。
このような状況ですので、この日本でも遠くない将来、毛皮への反対運動が盛んになることも考えられることです。
毛皮への圧力が強くなれば、今はまだ価値の高い毛皮であっても今後大きく下落することも大いにあり得ます。
最終的には、毛皮の売買や着用自体が法律で禁止されることも考えられるでしょう。
毛皮をできるだけ高く売るには時期の見極めが大切
もう着なくなった毛皮は、なるべくその価値を留めているうちに売るのが賢明でしょう。
とはいえ、毛皮のようなシーズン衣料は、売る時期を間違うと本来の価値より大幅な安値で買い叩かれてしまうことがあるので注意が必要です。
では、毛皮を高く売るにはいつが最適なのでしょうか。
毛皮のような防寒着のニーズが高まるのは、やはり寒くなる時期です。
12月、1月、2月の冬真っ盛りの時期に売れば、ある程度高値で売れることが見込めるでしょう。
ただし、最大限に高く売りたいなら本格的な冬が始まる前に売るのがベストで、具体的には10月と11月をおすすめします。
この時期は洋服店もコートや毛皮を売りに出す時期ですので、需要が特に高まるからです。
反対に、冬が終わった春先から夏場にかけては、毛皮は高く売れません。
可能ならこの時期は避けましょう。
毛皮の買取に最適な業者とは
毛皮を取り扱う買取業者ならどこでも買取自体は可能です。
しかし、高価な毛皮の場合、その価値を正当に評価できる人でないと相場より大幅な安値で買い取られかねません。
その観点から、やはり毛皮鑑定の専門家が在籍する買取業者に売るのがベストでしょう。
少なくとも、毛皮を見て何の動物の毛なのかがわかるだけの鑑識眼がある業者に売ることです。
リサイクルショップ、またフリマやネットオークションなどの個人間売買では、高価な毛皮であっても安く買い叩かれる可能性が高いです。
数十万円のミンクのコートが3万円以下という例もあります。
それを避けるためにも、毛皮の鑑定ができる業者に売るようにしましょう。