貴金属の押し買いの対処法

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多発する押し買いや訪問詐欺

悪徳業者の手段の一つに「押し買い」というのがあります。
押し売りの反対に、人に家に押しかけて無理矢理品物を安く買い取ろうとする方法です。
訪問販売だけでなく、訪問買取を行うにも業務を行う許可が必要ですが、押し買いを行う悪徳業者はおそらく許可を得ていません。
許可証の提示もなく、口車と押しの強さだけで一般の人から貴金属などを無理矢理安く買い取ろうとするのが特徴です。

最も一般的な方法は、突然アポイントもなく人の家を訪れ「不用品はありませんか?」などと言う方法です。
突然そんなことを言われても、ふつうはすぐに不用品は出せないでしょう。
突然すぎてどうしていいかわからないのが一般的な人の反応です。
悪徳業者はそこに付け入り、貴金属などの貴重なものを口車で不用品かのように思わせます。

押し買いと似た手口に、訪問詐欺があります。
こちらも突然人の家を訪問し、貴金属を買い取ろうする手口です。
貴金属を鑑定するふうに装って、「これは偽物ですね」や「価値の下落でもうほとんど値段が付きませんね」などと適当なことを言います。
その結果、本来価値のある貴金属をタダ同然の安値で買い取ろうとするのです。

押し買いの被害に遭わないために

押し買いの被害に遭わない一番の方法は、毅然とした態度で断ることです。
どうしたらいいかわからない態度を見せるからこそ、悪徳業者は付け入ってきます。
相手の押しの強さに弱気な態度を示すと、大切なものを無理矢理持っていかれかねません。
約束もなく突然訪問された場合は、不用品であれ貴重品であれ「売るものはない」ときっぱり断るのが最善の策です。

押し買いかもしれないと思った時は、名刺を見せてくれと言ったり、店舗の名前や所在地、電話番号を教えてくれと言ってみましょう。
悪徳業者でなければすぐに応じてくれるはずです。
一方、悪いことをしている自覚がある場合、口ごもったり言い逃れをしようとします。

いずれにせよ、きっぱり断りすぐに帰ってくれと言うことが大切です。
もし帰らないようなら警察に連絡しましょう。

押し買いの被害に遭った時は

「押しの強さに負けて納得いかない売買契約を結んでしまった」もしくは「後から騙されたことに気づいた」という場合、クーリングオフ制度を利用しましょう。
この制度は、契約を結んだ後でも、一定期間はその契約を無条件で解除できるという消費者を守るために作られた制度です。
訪問販売で考える時間を与えられずに不利な契約を結んでしまった被害者を救済するための制度ですので、押し買いで大切な貴金属を安く買い取られてしまった場合にも利用できます。

ただし、クーリングオフが有効な期間には限度があります。
おかしいと思った時はなるべく早めに行動しましょう。