遺品の中には遺産として価値のあるものも
両親や親戚の遺品整理というのは、大変な作業です。
遺品整理をすること自体で精神的に辛い思いをすることがありますし、遺品の量が膨大だとそれだけで体力的にも消耗するものです。
遺品整理をする際に家庭ゴミとして捨ててしまうものもありますが、価値あるものなどは捨てるのがもったいないことがあります。
こんな場合には、遺品の買取専門業者に査定を依頼することができます。
買取専門業者の中には、遺品の買取だけではなくて、粗大ごみの処分や家の掃除などもすべて請け負ってくれるところもあります。
仕事が忙しい、あるいは遺品整理をしなければならない家が自宅から遠いなどといった場合には利用すると便利でしょう。
ただし、一つ注意しておきたいのは、遺品も遺産の一部だということです。
値打ちのある宝石や着物、ブランドもののバッグなどが遺品の中にたくさんある場合には、他の遺族や弁護士などと相談しながら遺品整理を進めることが大切です。
遺品の分配に関して、遺言書に言及されているかどうかを確認することも大切でしょう。
遺品売却時の税金について
遺品を売却した際に、売却価格が30万円を超えるものについては課税の対象となりますので注意が必要です。
指輪やハイブランドの時計などを売却してお金に変えた場合、「譲渡所得」とみなされます。
譲渡価額と普段得ている月給などの収入を足したものから50万円を引いた金額に、累進税率を掛けたものが遺品を売却した場合にかかる税金です。
ちなみに、譲渡価額というのは遺品の購入費と遺品を売るのにかかった費用を足したもののことです。
遺品一点に対して30万円までが非課税ということは、50万円の指輪と60万円の時計を売った場合「50万円-30万円=20万円」「60万円-30万円=30万円」ですから、非課税にならない部分は「20万円+30万円=50万円」となり、50万円が課税対象となるわけです。
遺品を売って得た収入を国や地方公共団体、あるいは公益事業を行う法人などに寄付した場合、非課税の対象となることもありますので弁護士に相談しましょう。
遺品の中で、高額でも課税の対象とならない物品もあります。
生活に必要な衣類や家具、通勤に使用していた自動車やバイクなどは非課税となります。
遺品を売却する方法
遺品を売却するには、遺品整理を専門としている業者や、買い取り業者に依頼するのが一般的です。
高価な貴金属が遺品の中にあるのであれば、古物商許可証を所有している、きちんとした買取業者を選ぶことが大切です。
遺品の数がそれほど多くないのであれば、リサイクルショップやオークションで売却をする方法もあります。